佐々木虚像「初カキコ…ども…」

僕みたいな16で引きこもって音楽作ってる妖精さん、他に、いますかっていねーか、はは

 

今日のクラスの会話

カロリーメイトはフルーツ味が1番美味しい とか 力士と友達になりたい とか

ま、それが普通ですわな

 

かたや僕は知らない婆さんの頭の上に乗っかって、呟くんすわ

 

 

 

ラ ク ダ っ て

ヤ バ く な い ! ?

 

 

 

好きな音楽 呼び込み君
尊敬する人間 豆腐屋さん(規則正しい生活はNO)

 

なんつってる間に夏至の候っすよ(笑) あ〜あ、タバスコ一気飲みの辛いとこね、これ

 

 

 

 

 

「本家を越えられてないコピペの改変よりキツいものはない」

 

って思っただろ?

 

なぁ。

その手紙はいつまでも没データ

目の前に洗濯物の山が広がっている。どうやら僕が気絶している間にこうなったらしい。近づくと洗剤の香りに混ざって時々バグった輪ゴムみたいな匂いがするので僕は気持ちが悪くなって逃げてしまった。

 

そこから記憶を無くして全て忘れたり思い出したりして、気づいたら地下街にいました……

 

 

 

四方八方からスズメが飛んできて、知らない言語で僕に何か話しかけてくる。何を言っているか分からないが多分僕のことを馬鹿にしている。うるさいので耳を塞いで下を向いたら眼帯が落ちていて、うっかり「ヒッ」と声を出してしまった。

誰が付けたか分からない眼帯というのは何歳になっても怖い。なんだか目が痒くなってくるし背中に違和感が、というか肩甲骨のあたりが痛痒くなってくる。


これは……あれだ。幼少期、歯が生えそうな時の感じに似ている。もしかして僕の背中に歯が?
「歯が生えたら、後ろにいる人たちを食べてしまおう」なんて考えてニヤニヤしながら僕は下を向いたまま出口を探すことにした。

 

暫く歩いていると、ポタポタと水滴の音が聞こえてきた。どうやら雨漏りしているらしい。なるほど外では雨が降っているんですね。

 

視界に突然大きな足が現れ驚き前を向くと、そこには全身を包帯でグルグル巻きにされた巨大な蛇がいた。

 

 

 

「どうもこんにちは、誰ですか」

 

「あなたこそ」

 

「僕は佐々木虚像です」

 

「僕も佐々木虚像です」

 

「僕は音楽をやっていますが、あなたは」

 

「捕まえたサメに人間の言葉を覚えさせています」

 

「素晴らしい」

 

「サメが言葉を覚えるたびに僕の部屋に置いてあるお皿が割れるんです」

 

「今は何枚くらい割れてるんですか」

 

「0枚です」

 

 

 

僕はここで笑いを堪えきれなくなってしまった。僕はここまで壊れてしまったのか。この巨大蛇ミイラの僕は、いったい何が楽しくてこんな事をしているのだろうか。僕よりひどい僕がいるなんて。

 

僕がゲラゲラ笑い転げていると、巨大蛇ミイラの僕は突然ギャーーーと絶叫して逃げてしまった。僕の笑い声がそんなに怖いのか僕の笑顔がそんなに怖いのか僕の転がり方がそんなに怖いのか僕の存在がそんなに…………視界が少しずつ紫色になっていく。

 

ガシャーーーーーーーーーーン‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎

 

物凄いスピードでデコトラが突っ込んできた。

 

「何なんですか!!ここ地下街ですよ!!」

 

デコトラから姿見を抱えた医者らしき老人が出てきて「羽、背中」と呟いた。

 

医者が抱えていた姿見を奪い取り確認すると、僕の背中には羽が生えていた。それは決して天使のような白い羽ではなく、完全なるカブトムシの羽だった。

 

 

 

「うわ……羽というより翅って感じ」

 

「そうでしょう、そうでしょう」

 

「治し方を教えてください」

 

「わからないです」

 

「なぜ、あなたは医者なのに」

 

「私はデコトラとタピオカが好きだ」

 

「医者ではないのですか?」

 

「私はデコトラとタピオカが好きだ」

 

 

 

話にならないので僕は老人のデコトラで走り出した。

 

壁を破壊して、時々デコトラも破壊して、姿見が割れて、僕の羽は放置されて存在を忘れられる。

 

地下街を破壊し尽くして地上に出ると、幽霊猫電気u_uの4人がたこ焼き屋を始めていた。看板には「都市伝説」と書いてある。

 

僕が店内に入って「やぁ久しぶり」と言うと、4人はまるで僕の存在を忘れたかのような顔をした。何かが変だ……あぁ、そういえば僕の背中にはカブトムシの羽が生えているんだった。忘れていた。羽のせいで分からなくなっているのかもしれない。

 

僕が「僕は佐々木虚像だ」と言うと4人はキッチンに入って何か話し合いを始めた。僕は何か悪い事をしてしまったのでしょうか。ただ地下街を破壊しただけなのに……

 

5分くらい経って、4人はキッチンから出てきた。そしてその後ろから僕が……

 

 

 

?????

 

 

 

「あなたが僕を名乗るカブトムシですか」

 

「いや、僕は佐々木虚像です」

 

「僕も佐々木虚像です」

 

「この流れさっきもやったからやめてください。読んでる人が飽きちゃうから」

 

「読んでる人って何ですか、怖い」

 

「いや、だから、読んでる人は読んでる人ですって」

 

「そもそもなんでカブトムシが喋ってるんですか。通報しますよ!!」

 

通報すると言われたら逃げるしかない。

急いでデコトラに乗り、姿見で羽の具合を確認したら、僕は完全にカブトムシになってた……あとぬいぐるみが痙攣してた……

信じられない速度で僕たちは

朝、おにぎりを食べながらテレビを見ていると何故か僕にそっくりな人が映っているので何かと思ったら、画面が真っ暗で反射しているだけでした……

 

 

 

パリーーーーーン!!!!!

 

 

 

「なんですか!?!?!?」

 

 


突然割れる窓ガラスと、それに驚く僕がテレビに反射している。

 

外に出ると恐竜が駐輪場に止められている沢山の自転車を使ってドミノ倒しをしていた。

 

それを見た老婆は「今すぐに」と叫んだ後、持っていたぬいぐるみを僕に投げつけて「漫才コンビを組まないか」と言ってきた。

 

僕は老婆が本気で漫才をやりたそうにしているので「良いですよ」と言った。

 

駐輪場で僕と老婆の漫才が始まる。

 

 

 

僕「どうもー!!紫色に点滅しつつ「ハッピーバースデートゥーユー」と繰り返し発する湯気のようなもの、です!!よろしくお願いします!!」

 

老婆「この世が終わるぞ〜〜っ!!」

 

僕「急に嫌な事言わないでくださいよ」

 

老婆「あ?」

 

僕「え?」

 

老婆「今、私のボケを「嫌な事」と言ったか?」

 

僕「はい、そういうツッコミなので」

 

老婆「あ?」

 

僕「はい?」

 

老婆「あんたとは、やってられないね」

 

僕「いや、そういうツッコミなので」

 

老婆「あ?」

 

僕「何なんですかさっきから」

 

老婆「モルフォ蝶!!!!!!!!!!」

 

僕「ギャーーーーーーーッ」

 

僕たちは完全におかしくなってしまった。地球が紫色になった辺りから何か変だとは思っていたが、ここまでとは思っていなかった。


老婆が「モルフォ蝶」と叫んだ瞬間、恐竜が泡を吹いて倒れたのを、君は見たか?

 

 


誰  か  が  僕  の  脳  内  の  渦  巻  き  を

真  っ  直  ぐ  に  し  た  時  か  ら

全  て  始  ま  っ  て  い  た  の  だ  よ  !  !

 

 


幽霊が「全部お前のせいだ!!」と言っていたので聞かなかった事にした。プリクラ。

「お客様、ここは豆腐屋さんなのでマンモスの毛皮は売っていません。はい、豆腐屋さんです。時計屋さんじゃないです。時計屋さんだったとしてもマンモスの毛皮は売ってないです。」

 

「私はウーパールーパーですが。」

 

 

 

外から会話が聞こえる。僕は「豆腐屋さんにもマンモスの毛皮を置いておいた方が良いのかもしれない……!!」と思った。

 

8月になるとあの子はいつも歯磨き粉をぶちまけてワァワァ泣いていた。僕はそれを団地のベランダから見ていた、が、団地なんて無くてそこはコインランドリーだった。脳がぐるぐる回って記憶が洗われる。

 

泥まみれのキッチンのせいで気分が悪くなったのでテレビを付けたら「衝撃映像特集」が放送されていた。大暴れする動物や子どもの面白動画が次々と流れる。宇宙の走馬灯みたい。

 

救出劇の後、突然カルガモの顔が画面いっぱいに映し出された!!!!なんだこれは!!!!これが1番衝撃だった。カルガモの顔をこんなに長い時間見つめたのは初めてだ。

 

もう50分くらい経ったがまだ画面にはカルガモの顔が映っている。このままだと変になってしまう。実際、目を閉じてもカルガモがうっすらと見えるようになってきた。


チャンネルを変えると血まみれの枕を抱えた犬が、ニヤニヤしながら「燃え尽きた、燃え尽きた、燃え尽きた」と何度も繰り返していた。テレビがおかしくなった。

 

外に出るとお祭りが始まっていた。天使がりんご飴を売っていたので怖くなって家に戻ったら寝室の壁に大きく「ダメだと言われました」と書かれていた。